2014年01月28日

レヴォーグって・・・。

  WRX STIの新しいデザインには、なんだか期待をさせるだけさせておいて裏切られた感があります。あのコンセプトモデルは何だったんだ? あまりにもメル◯デスの新型モデルに似ていて知的財産権におけるコンプライアンスに抵触したのでしょうか・・・。とりあえず新しくデザインし直す時間はないので、前モデルのものを小変更して使いましたといった裏事情が・・・。

  もはやWRCにワークス参戦しているわけでもなく、WRXという車名もあまりしっくり来ないですし、そもそも社運を賭けて開発に取り組むという環境もとっくになくなった様子です。先日もどっかの雑誌でスバル販売店の店長が顔出しで「STIは終わった・・・」みたいなことを激白していましたし、熱心なスバリストの間でもどうやら華やかな時代が終わったという印象は少なからずあるようです。

  実際のところボクサーエンジンを手掛けるスポーツメーカーとしての体裁は、トヨタと共同開発したBRZに受け継がれていて、たとえWRXが無くなっても今後もトヨタの厚い保護のもと保たれるようになっています。この辺はVWに守られたポルシェのボクサーと同じ境遇といったところでしょうか・・・。そして今となってはBRZのほうがWRXよりも世界的にはるかに希少な存在だったりします。FRの専用設計スポーツカーなんて、本業が好調でしかもスポーツブランドとしても認知されているような限られたメーカーしか作れません。スバルにしても今後もスポーツモデルで長く影響力も持つならばBRZを本気で熟成させたほうがいいという経営判断もあるでしょう。

  WRX STIとは簡単に言えば量産車(インプレッサ)を改造して作られたスポーツカーでした。戦前からの三菱とのライバル関係に触発されてスバルがWRCに参入するために開発し、あらゆるタイトルを総なめにした結果WRX STIは当然ながら世界的に高まり、WRC撤退後の今も熱い視線を受けています。中堅メーカーのスバルの成功は、同じFFベースレイアウトを使うメーカーからフォロワーを呼び、プジョー、シトロエン、VW、ヒュンダイなどが相次いで参戦するようになりました

  WRCはレギュレーションの関係でクルマの基本的なレイアウトなどは市販車をベースにするので、開発費の高騰が起こりにくく、スバルの規模(グローバルで年産100万台以下)でも単体で開発が可能です。当然ながら参入障壁は他のメーカーにとっても同様に低く、開発費をあまりかけない欧州メーカーの間でも広がっていますし、中国やマレーシアあたりの新興メーカーにも参入の動きがあります。

  もはやスバルにとって後進メーカーと同じ土俵に立つつもりはさらさら無いでしょうし、WRX STIも一時代を終えたのかなと思います。WRCに勝つために開発&熟成されたEJエンジンも引退を迎え、スバルの一般モデルからは次々と撤退しています。後継のFA/FBエンジンはすでに86/BRZに搭載されておなじみになっていますが、タイプによってショート、スクエア、ロングを使い分ける多ジャンルなエンジンの総称でやや特徴を掴みづらいです。スバルもスポーツエンジンとしての未熟さを十分に認知しているようで、トップエンドの次期WRX STIには引き続きEJエンジンが搭載されると言われています。

  それではFA/FB版のDIT(ターボ)エンジンはどのモデルで熟成されるのか・・・。その実験台車種として指名されたのが、一般車種にして初のDIT専用機になったレヴォーグです。既に予約が開始されているのに、未だに試乗車もなく専門家による試乗レビューも先週くらいから動画で登場するようになりましたが、まだまだサーキット内だけのものしかありません。第3世代アイサイトやレーンキープなどややこしい機能も増えたようですね・・・。

  それよりも新開発の1.6Lターボ(FB16DIT)の出来ですが、試乗している各評論家の表情はなんだか冴えないように感じました。燃費重視のダウンサイジングエンジンなので、これまでのスバルのターボとは味が違うようです。新たなメルセデスのベースエンジンとなった1.6ターボほど酷くはないのでしょうが、BMW&PSAの汎用1.6ターボとどこが違うの?レベルの出来かな・・・。これではホンダの新開発1.5ターボVtecにあっさり捲られてしまうのでは?

  一方ですでに実用化されているFA20DITが載った上級グレードはなかなか楽しそうで、河口さんの表情もほころんでいますね。現行レガシィGTから搭載されていて、従来のスバルファンからはブーイングも出ている曰く付きのユニットですが、順調に熟成が進んでいるようです。EJ20DITの超ショートから一気にFA20DITのスクエアになってレガシィGTの評判は地に落ちましたが、周囲のクルマ(BMWやMBなど)がお粗末過ぎる超ロングターボだらけになったせいもあり、だいぶ評価も変わってきたのかなと思います。

レヴォーグ(プロト)試乗動画はコチラ



posted by のっち at 13:10| Comment(0) | レヴォーグ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月15日

スバルXVは歴史的名車になる!

  BRZやレヴォーグなど新型車種を毎年のように発表するようになったスバルにとってブランドイメージの向上に最も貢献しているクルマが、インプレッサの派生SUVモデルの「XV」です。このクルマを街で見かける度に、ボディの統一感からオシャレなホイールまで隙のないトータルコーディネート(しかもノーマルで)は、改めて「力作だな〜・・・」と感心してしまいます。

  200万円代のクルマでもここまでしっかりやりきる(コンセプトを完遂する)!という手法は、BMWミニなどをある程度はお手本にしたのでしょうが、スバルだって本気を出せばここまで出来るということをハッキリ示したことはよかったです。360°どこから見てもシャープな印象をまとったデザインはとても洗練されていて、仮想ライバルだったであろうマツダCX-5のリアの野暮ったさと比較すれば、とてもよく出来ています。

  XVの開発に当たってスバルが意図したことは「脱SUV」なのだと思います。従来のAWDクロスオーバーの愛好家からしてみたら、「ファッションSUV」として揶揄したくなるクルマです。AWD車の中で最高の駆動性能と北米でのテストで評された正当派のフォレスターは、ブランドイメージの向上には大きく貢献しましたが、北米での販売の中心はアウトバックとXVだったりします。

  日本でもアメリカでも顧客はスバルの正当性を認めつつも、同時にこのブランドに別の魅力も感じているようです。「高性能」「安全」「高価」といった従来のイメージを残しつつも、「オシャレ」「お手軽」といった真逆のイメージを持った新型車が現在のスバルを牽引しています。どう考えたってスバルのスポーツユーザーとアイサイトの親和性が高いとはとても思えないです。

  「過去のスバルの否定」を堂々と宣言して、従来のファンへの決別を宣言したりはしないはずですが、もはや「STI」はとっくに神話化して過去のものだ・・・と、多くのスバルファンは気づいているはずです。インプとエボが日本車好きにカタルシスを感じさせる時代なんてとっくに終わっています・・・。インプやエボに特別に愛着を持つ個人の意思はもちろん尊重しますけど。

  これからのスバルに期待するべきは、レヴォーグに積まれるダウンサイジングターボなどではなく、XVに初めて搭載されたスバル版HV(通称:電動ターボ)をさらに熟成させることです。開発で先行する日産やホンダを猛追して、官能的なHVスポーツのフロンティアメーカーへと華麗なる転身ができるかどうかじゃないでしょうか・・・。このXVはスバルにとっての新たなるスタート地点だったと、10年後には言われるのではないでしょうか。


タグ:スバルXV SUV
posted by のっち at 13:49| Comment(0) | XV | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする