2014年03月19日

WRX STI やる気が出ない深刻な状況?

  スバルもなにかと大変だなと思うのが、看板モデルのWRX STIへの期待にどう応えるかという難題。そもそもどこへ向かっていけばいいのやら・・・。WRCに参戦しているわけでもなく、永遠のライバルと言われたランエボもどうやら幕引きのようです。まったくファンに訴求する方法が無くなってしまいました、安易な値下げさえも許されない八方塞がりに見えるのですが・・・。

  北米を中心に開発が行われ、いよいよ新型が登場するようですが、いち早く出たテスト結果を見て愕然としてしまいました・・・。2L直4ターボというカテゴリーで1台ヘンテコなのが含まれていますが、「WRX」「ランエボX」「フォーカスST」「320i」の4台でブレーキ、加速、トラクションの3項目をテスト。

  いくらクルマが見当たらないからといっても、AWDの2台と加速やトラクションを比べるなんていくらなんでもナンセンスです。FRの320iはしかもたった1台だけ「セダン」!さすがに勝てるわけがない。いくらBMWが50:50といったところで、AWDやFFのトラクションには全く歯が立たず。加速勝負でもAWDには完敗でFFのフォーカスにも及ばず。ただしさすがはドイツ車!ブレーキだけは意地でアメ車のフォーカスをかわして3位に滑り込む。

  これを見て「WRXは320iを全てにおいて上回ったスーパーサルーンだ!」と思う人はほとんどいないでしょうけど、なんかやたらとシラケてしまう競争相手でした。WRXの総括は「ランエボには価格以外は歯が立たず」しかし「320iとは別次元にスポーティだ」といったところ・・・。なんか違くないですか!本来だったら、6年落ちのランエボXと上回り、320iより内装が充実している!みたいなクルマが「新型車」ってもんじゃないですか?もちろん268psの「ノーマルWRX」ですからエボXには歯が立たないのは仕方のないことですけど。

  やはり目標(WRC)&ライバル(エボ)不在の影響はあるのでしょうね。スバルから世の中をひっくり返すとかナンバー1に拘るとかいう熱気が感じられません。なんか適当なライバルは居ないのか?ということで何となく出て来たのが、三菱の技術を使って作られた「メルセデスA45AMG」と「メルセデスCLA45AMG」。F1の開幕戦も圧勝したAMGが意気揚々とグローバルに展開する新型AWDスポーツです。360psというスペックはスバリストに少なからぬ衝撃を与えている様子。

  しかしこのクルマは、サーキットのインフィールドでのハンドリングがスポーツカーとしては失格レベルなようで、WRX STIのライバルになるのはまだまだ時間が必要みたいです。スバルも当然にそのことを解っているので、特段に刺激になるようなことはないみたいです。ルノーメガーヌRS、フォードRSホンダシビックtypeRがFFなのに300ps超で続々登場するらしいですが、これもまだまだSTIが本気になるレベルにはほど遠い。やはり三菱さんに再びやる気になって貰わないと困るようですね。






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posted by のっち at 05:13| Comment(0) | WRX STI | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月12日

BRZの改革案として、「オープン」ではなく「ガルウイング」はどうか?

  86/BRZが発売されて2年近くが経ちます。そろそろこの新設計のシャシーを使って派生モデルも出て来るのかなという予感もありますが、どうやら本当に気まぐれで作ってしまったクルマのようで、次なる計画がなかなか進まないのだとか・・・。トヨタは東京MSで堂々と公開したコンバーチブルの86を発売したい意向のようですが、技術的な問題がいくつかあるようです。

  BMWがスペシャリティカーを次々と発売してきているのに、トヨタとスバルには対抗すべき話題性のあるモデルがなかなか発売に至りません。スバルはとりあえずはWRX STIのFMCを控えているので、こちらに注力しているのでしょうが、去年発売したBRZの限定コンプリートカー(BRZ tS)の売れ行きが悪くどうやらいじけてしまっている様子。

  BRZ tSは上品さをコンセプトにしたために、スポーツカーとしての求心力がいまいちに思います。あとは価格が微妙に高い(あるいは微妙に安い)ことなども影響したでしょう。WRX STIやレガシィの限定モデル「S」なら、中古車価格が高騰しているものが多く、誰でも心が動かされますので、500台を1〜2週間で売りさばいてしまうようですが、まだまだBRZにはそこまでのステータスが無く、今後このtSがどれほど価値を持つかで今後の売れ行きは変わってくるでしょうが・・・。

  さてスポーツカー専用設計にこだわり、チーフエンジニア(多田哲哉氏)がマツダに頭を下げてまで作り上げたシャシーを持ちながら、トヨタの企画サイドはこのクルマに対して徹底的に「スペシャリティカー」的な要素を求めている様子なんですよね。もしマツダ・ロードスターがやたらと色気づいてLEDのド派手なヘッド&リアコンビを備えたりしたらちょっと気色悪いと思うのですが、86/BRZの今後は明らかにそっちです。

  トヨタはこのクルマで出来る事ならポルシェ的需要を巻き込みたいと意図しているはずですが、その為にもコストをかけるところは外見上の個性です。86の実質的な先代モデルと言えるMR-Sはボクスターに近似させることで、日本や欧州で一定の評価を勝ち取りましたが、この86/BRZはもっと積極的にポルシェ(VWグループ)と対峙しようというスタンスです。

  991型911がGT-Rを意識した電制満載の「半自動マシン」へと舵を取ったところに、まるでポルシェを批判するかのように「アナログ」なマシンとして登場しました(まあ登場時期はほぼ同時なんですが・・・)。一方で欧州にはロータスエキシージやポルシェケイマン、さらにはアルファロメオ4Cとスポーツカー文化が発達した欧州ではまだまだアナログなスポーツカーが生き残る余地はあって、これらの「ストイック」な設計のスポーツカーに比べたら86/BRZに「アナログ」的魅力だけで勝てる要素はないわけです。4輪ダブルウィッシュボーンのマツダロードスターにもハンドリングは遠く及ばないレベルです。

  だからと言ってトヨタはさらに「アナログ」感が豪快なモデルを作るなんて愚挙には絶対にでない、そういう戦略でこれまでやって来たメーカーです。そこで86/BRZが狙うポジションは「911よりも乗せられてる感が少なく、ガチのハンドリングマシンよりも柔軟な設計」のスペシャリティカー路線におちつくわけです。

  専用設計で重心はBMW4(ブランド内でもっとも低重心)などよりもさらに低いですから、スペシャリティカーの枠を超えている部分もあります。それでもイメージとして「セリカ」の進化系で終わってしまうのはちょっと残念。さらなる「超スペシャリティ」感を求めてオープン化したところで、SLKやZ4のおかげで新鮮さはありません。

  そこで一つの大きな決断として「ガルウイング」はどうですか?と結構真剣に思っております。元々86/BRZのデザインはガルウイングが似合いそうですし、車高が低いので水平にドアが開いてちょっと高めの縁石にゴツンといくくらいなら上に開いてくれたほうが・・・。さらに車高が低いですから、上に開いたドアも閉めやすいですし、ドアオープン時も遠くから目立つこともなくスマートに収まるのではないかと思うのですが・・・。

  




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posted by のっち at 03:46| Comment(0) | BRZ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月05日

新型レガシィは古き良き国産セダンの生き残りになりそうだな・・・

  今後のスバルに大いに期待したいジャンルが「AWD高速クルーズツアラー」。アウディの何の捻りもない旧態依然なターボユニットでは、まあグレードにもよるのだろうけど、今のところ多くは期待できない。低速トルクに傾いたエンジンは高回転での鈍い動きに失望するし、長距離クルーズにはドライビングの刺激ってもんが必要だろうと思うのだが・・・。

  現在のスバルの目先には、BRZを基本にした新しいスタイルのスポーツSUVなどがあるようだけど、ライバルもどんどん増えているし、そもそもユーザーのノリが徹底して軽いだろうから、スバルが真剣にやるタイプのクルマではない気がする。それよりもスバルが世界の頂点に迫るクルマ作りを標榜するならば、王道GTツアラーを真剣に造り込んで、堂々とレガシィクラスの中型車で欧州COTYでも奪ってみせればいい。

  日本車でこのジャンルを制しているクルマはまだない。最高位はアテンザが記録した2位。そしてあとにも先にもこの1台しか「形式的」に欧州で評価された中型車はいない。そしてそのアテンザも欧州から矛先を北米へと転換し、クルマ作りにも大きな変化が見える。ホンダも欧州向けにアコードを仕上げることを止めたようだし、レクサスはせっかくの新型ISを欧州で売ろうという気概を見せない。まあ日本メーカーにとって偏見に満ちた欧州市場で何かを勝ち取るための努力なんてムダと思えるのかもしれない。

  それでも日本を代表する高速クルーズサルーンは、HV化やディーゼル化に邁進するなどやや変調したものが多くなった。それ自体は時代の流れであり、現実に輸入車に押されて停滞気味であった現状をブレイクスルーするために必要な要素だと言えるのだが、日本メーカーのやり方はやや極端で、従来の伸びやかな高回転が楽しめる高性能セダンを何の前触れもなく廃止してしまう。

  アコードもスカイラインもそうですが、もう少しクルマに対して柔軟であっても良いのではないかという気がするわけです。日本にもV-テックのアコードにこだわるユーザーもまだまだいるでしょうし、VQ37エンジンが持つ世界最強6気筒というカタルシスこそが、GTサルーンとしての最高の誉れと考えるユーザーもいるのです。そういう人々の想いをあっさりと断ち切ってしまうFMCはブランドの顔と言えるクルマにはあってはならないことだと思います。

  どうやらスバルの新型レガシィは、デザインこそ大きく刷新されたものの、パワーユニットは先代からの引き続きの水平対抗4気筒のNAとターボに変わりはないようなので、日産やホンダみたいなことはないです。ただ気がついたら旧態依然のエンジンのみを使う唯一の国産Dセグセダンになっていますね。そのシンプルな素材を生かしたFMC、そして行き場のないメーカーの改良意欲が、そのまま手抜きになるのか?それとも「プレーン」なGTサルーンとして前人未踏の山を登るのか? 今スバルに熱視線が集まっています。

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